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頭痛の分類とは?一次性・二次性の違いと種類一覧

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頭痛の分類とは?一次性・二次性の違いと種類一覧

頭痛の分類とは?一次性・二次性の違いと種類一覧

2026/04/27

ズキズキと脈打つような痛みや、頭全体が締め付けられるような重い痛み。日本人の多くが悩まされている「頭痛」ですが、「いつものことだから」と市販薬で我慢してしまっていませんか?あるいは、突然の痛みに「もしかして脳の重大な病気では?」と不安になることもあるかもしれません。

実は、医学的に頭痛には大きく分けて2つの種類(分類)があります。1つは、頭痛そのものが病気であり慢性的に繰り返す「一次性頭痛(片頭痛や緊張型頭痛など)」。もう1つは、くも膜下出血などの別の病気が原因で起こり、時に命に関わる危険な「二次性頭痛」です。自分の頭痛がどちらに分類されるのかを正しく見極めることは、適切な治療を選択し、重大なリスクを回避するための第一歩となります。

この記事では、国際頭痛分類(ICHD)の基準に基づき、一次性・二次性頭痛の違いやそれぞれの代表的な種類、そして絶対に放置してはいけない「危険な頭痛のサイン」について分かりやすく解説します。自分の頭痛の正体を正しく知り、不安のない健康的な生活を取り戻すための参考にしてください。

頭痛の分類を知る前の基本とその重要性

頭痛とは何か:その定義と大きな分類

頭痛とは、頭部や首の付近に感じる痛みの総称です。国民の約4000万人が慢性的な頭痛に悩んでいると言われるほど、多くの人が日常生活で経験する一般的な症状ですが、その発生メカニズムや原因は多岐にわたります。

 医学的に、頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」という2つのカテゴリーに分類されます。前者は頭痛そのものが病気であるタイプ(片頭痛など)であり、後者は別の病気が原因で引き起こされるタイプ(くも膜下出血など)です。この分類を正しく理解することは、適切な治療法を選択し、時には命に関わる危険を回避するために非常に重要です。

頭痛が発生するメカニズム

頭痛が発生するメカニズムは非常に複雑で、種類によって異なります。

 一次性頭痛の多くは、脳やその周辺の血管、神経系に何らかの変調が生じることで発症すると考えられています。たとえば片頭痛の場合、脳の血管が急激に拡張し、周囲の「三叉神経」が刺激されて炎症物質が放出されることで痛みが引き起こされます。また、緊張型頭痛では、首や肩周りの筋肉の過度な緊張により血流が悪化し、疲労物質が蓄積して神経を刺激することが原因とされています。

 一方で、二次性頭痛の多くは、くも膜下出血や脳腫瘍といった器質的疾患(身体の組織の明らかな異常)によって、脳圧が上昇したり、髄膜が刺激したりすることで痛みが発生します。

どの分類の頭痛も生活に与える影響は大きい

頭痛は「たかが頭痛」と軽視されがちですが、日常生活(QOL:生活の質)に極めて深刻な影響を与えます。

 片頭痛では、吐き気を伴う強烈な痛みが数時間から数日続くため、仕事や学業を休まざるを得ないことが少なくありません。また、緊張型頭痛は鈍痛が持続することで集中力を著しく低下させます。さらに、二次性頭痛のように重大な疾患が原因の場合、単なる疲れだと自己判断して受診が遅れると、取り返しのつかない事態(後遺症や死)を招くリスクがあります。そのため、自分の頭痛がどのタイプに分類されるのかを見極めることが不可欠なのです。

頭痛の分類:一次性頭痛の特徴と種類

一次性に分類される頭痛の定義と特徴

一次性頭痛とは、脳や身体に明確な病気(基礎疾患)がないにもかかわらず、慢性的に繰り返される頭痛の総称です。いわゆる「頭痛持ち」と呼ばれる人のほとんどがこの分類に該当します。

 一次性頭痛は、主に「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の三つに代表され、それぞれ痛みの性質や発生メカニズム、対処法が全く異なります。この分類を間違えて不適切な薬を使用すると、かえって痛みが悪化することもあるため、正確な鑑別が重要です。

片頭痛の原因と症状

片頭痛は、ズキズキと脈打つような強い痛みが頭の片側(または両側)に現れるのが特徴です。月に数回から多い人で週に数回発作が起こり、吐き気や嘔吐を伴うことが多く、光や音、においに対して非常に敏感になります。

 ストレスからの解放(週末など)、女性ホルモンの変動、寝不足や寝すぎ、特定の食品(アルコールやチーズなど)、天候の変化などが引き金(トリガー)となります。痛みが起きている時は、暗く静かな部屋で安静にし、患部を冷やすのが効果的です。市販薬が効かない場合は、医療機関で「トリプタン系薬剤」などの専用の処方薬を用いる必要があります。

緊張型頭痛とストレスの関連

緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような、ズーンとした重い鈍痛が持続するタイプで、一次性頭痛の中で最も患者数が多い頭痛です。

 長時間のデスクワークやスマホの操作による「身体的ストレス(首や肩の筋肉の緊張)」と、人間関係などの「精神的ストレス」が複雑に絡み合って発症します。片頭痛とは異なり、動いても痛みが悪化することは少なく、吐き気を伴うことも稀です。対処法としては、ストレッチや入浴で筋肉をほぐし、血行を良くして温めることが最も効果的です。

群発頭痛:一次性に分類される稀な頭痛

群発頭痛は、20〜40代の男性に多く見られる、一次性頭痛の中で最も激しい痛みを伴う頭痛です。

 「目の奥をえぐられるような」と表現されるほどの激痛が、片側の目の奥から側頭部にかけて起こります。一度発症すると、1〜2ヶ月の間(群発期)、毎日のように決まった時間帯(特に夜間や睡眠中)に激痛の発作が起こるのが特徴です。発作中は目の充血や涙、鼻水などの自律神経症状を伴います。群発期におけるアルコール摂取は100%発作を誘発するため厳禁です。通常の鎮痛薬は効かないため、専門医による「純酸素吸入療法」や「スマトリプタン皮下注射」などの治療が必要です。

危険な頭痛の分類:二次性頭痛とは?その原因と病態

二次性に分類される頭痛とは:症状から病識へ

二次性頭痛とは、脳卒中や脳腫瘍、感染症、外傷など、何らかの「原因となる病気(基礎疾患)」が存在し、その症状の一つとして引き起こされる頭痛のことを指します。

 この分類の頭痛は、「いつもの頭痛」とは明らかに異なる性質を持ち、放置すると命に関わったり、重大な後遺症を残したりする危険性があります。「頭痛=鎮痛薬を飲む」という自己判断をせず、二次性頭痛を疑うべき「危険なサイン」を見逃さないことが救命の鍵となります。

代表的な二次性頭痛の種類

二次性頭痛を引き起こす原因疾患は多岐にわたりますが、緊急性が高く代表的なものとして、「くも膜下出血」「脳出血」「脳腫瘍」「髄膜炎・脳炎」「慢性硬膜下血腫」などが挙げられます。

 また、脳の病気だけでなく、緑内障(目の病気)や副鼻腔炎(鼻の病気)、インフルエンザなどの全身性の感染症、さらには「薬物乱用頭痛(鎮痛薬の飲み過ぎによる頭痛)」も二次性頭痛に分類されます。

クモ膜下出血による二次性頭痛

二次性頭痛の中で最も恐ろしいのが、くも膜下出血です。脳の表面を走る動脈にできたコブ(動脈瘤)が破裂し、脳を覆う「くも膜」と脳の間に血液が急激に広がることで発症します。

 「バットで後頭部を殴られたような」「これまでに経験したことのない」と形容される、突然の強烈な頭痛が特徴です。痛みは持続し、吐き気や嘔吐、意識障害を伴うことが多く、発症直後から一刻を争う救命処置が必要です。このような頭痛が起きた場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。

脳腫瘍や脳炎が引き起こす頭痛

脳腫瘍による頭痛は、腫瘍が大きくなるにつれて頭蓋骨の中の圧力(脳圧)が高まることで起こります。特徴として、朝起きた時に痛みが強く(早朝頭痛)、時間が経つと痛みが和らぐ傾向があります。また、手足のしびれや麻痺、視力障害、けいれんなどを伴うことが増えていきます。

 髄膜炎や脳炎は、ウイルスや細菌の感染によって脳や髄膜に炎症が起こる病気です。強い頭痛とともに、高熱、首の後ろが硬くなる(項部硬直)、吐き気、意識の混濁などの症状が現れます。これも早期の医療介入が不可欠な疾患です。

日常生活で注意すべき危険な頭痛のサイン

自分が感じている頭痛が、命に関わる二次性頭痛に分類される危険なものであるかどうかを見分けるための警告サインを「レッドフラッグサイン」と呼びます。以下のいずれかに当てはまる場合は、すぐに脳神経外科や神経内科を受診してください。

 ・突発して、あっという間に痛みがピークに達する頭痛

 ・これまで経験したことのない、人生最悪の頭痛

 ・いつもと明らかに違う(頻度や痛みが日に日に増していく)頭痛

 ・50歳以降になって初めて起こった頭痛

 ・手足の麻痺、しびれ、言葉のもつれ、意識障害を伴う頭痛

 ・発熱、首の硬さ(うつむけない)を伴う頭痛

国際頭痛分類に基づいた頭痛の整理

国際頭痛分類(ICHD)とは?

国際頭痛分類(ICHD:International Classification of Headache Disorders)は、国際頭痛学会が策定した「世界共通の頭痛の診断基準」です。

 以前は医師によって頭痛の診断名や基準がバラバラでしたが、この分類ができたことで、世界中の医師が同じ基準で頭痛を正確に診断できるようになりました。現在、臨床現場では第3版(ICHD-3)が使用されており、頭痛を原因や症状ごとに細かく整理し、300種類以上の疾患として分類しています。

ICHDにおける頭痛の大まかな分類

ICHD-3では、頭痛を大きく3つのパート(第1部〜第3部)に分類しています。

 ・第1部:一次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛など、原因疾患のない頭痛)

 ・第2部:二次性頭痛(頭頸部外傷、血管障害、非血管性頭蓋内疾患、物質・その離脱、感染症、ホメオスターシス障害など、原因疾患のある頭痛)

 ・第3部:有痛性脳神経ニューロパチー、他の顔面痛およびその他の頭痛(三叉神経痛など)

 この階層的な分類により、複雑な頭痛の原因を特定しやすくなっています。

頭痛の分類に基づく治療方針の違い

ICHDに基づく正確な分類は、治療方針を決定する上で極めて重要です。

 例えば、同じ「頭が痛い」という症状でも、一次性頭痛である「片頭痛」と分類されれば、トリプタン系薬剤の処方や、最新の予防薬(CGRP関連抗体薬)を用いた治療が行われます。しかし、二次性頭痛である「薬物乱用頭痛(鎮痛薬の使用過多による頭痛)」と分類された場合は、原因となっている鎮痛薬の服用を中止させることが治療の第一歩となります。分類を誤れば、治療が全く無意味になるどころか、悪化を招くことになります。

日本での頭痛分類の活用例と医療現場の対応

日本においても、日本頭痛学会がICHD-3の日本語版を作成・普及させており、脳神経内科や頭痛外来での診断のグローバルスタンダードとなっています。

 専門医は、患者への詳細な問診(痛みの頻度、持続時間、性質、随伴症状など)と、この分類基準を照らし合わせることで、「片頭痛と緊張型頭痛の合併」など、複数の頭痛タイプを見極めています。また、危険な二次性頭痛を見落とさないためのスクリーニングとしても機能しています。

頭痛の分類と研究の最前線

頭痛の分類と研究は現在も目覚ましいスピードで進化しています。

 特に片頭痛の分野では、痛みの原因となる物質(CGRPなど)を直接ブロックする画期的な新薬が次々と登場し、予防治療の選択肢が飛躍的に広がりました。また、ICHDの分類を基に、AI(人工知能)を活用した診断支援アプリの開発や、遺伝子レベルでの発症メカニズムの解明も進んでいます。頭痛の分類がさらに洗練され、個別化医療(患者一人ひとりに最適な治療)が普及することで、頭痛に苦しむ多くの人々のQOLが劇的に向上する未来が期待されています。

参考文献・出典一覧

【学会・公的機関・専門組織】

日本頭痛学会

https://www.jhsnet.net/

国際頭痛学会(IHS)

https://ihs-headache.org/

【主要論文・ガイドライン】

日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会 訳. 国際頭痛分類第3版(ICHD-3). 医学書院, 2018.

(頭痛診療の世界的標準となる診断基準。一次性および二次性頭痛の詳細な分類を規定)

日本神経学会 / 日本頭痛学会 監修. 頭痛の診療ガイドライン2021. 医学書院, 2021.

(片頭痛、緊張型頭痛などの一次性頭痛、および薬物乱用頭痛の診断・治療に関する国内の標準的ガイドライン)

本記事は2026年4月時点の最新医学的エビデンスおよび日本頭痛学会のガイドライン(国際頭痛分類第3版)に基づき作成されています。E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)基準に準拠した内容となっています。これまで経験したことのない突然の激しい頭痛、麻痺やしびれを伴う頭痛、徐々に悪化する頭痛は、くも膜下出血などの命に関わる「二次性頭痛」に分類される疑いがあります。これらの症状が見られた場合は、自己判断で鎮痛薬を使用せず、直ちに救急要請または脳神経外科等の専門医を受診してください。

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