東京脊柱専門整体院

側弯症の検査とは?病院での検査の流れ・レントゲンでわかること・自宅セルフチェック法を専門家が解説

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側弯症の検査とは?病院での検査の流れ・レントゲンでわかること・自宅セルフチェック法を専門家が解説

側弯症の検査とは?病院での検査の流れ・レントゲンでわかること・自宅セルフチェック法を専門家が解説

2026/10/15

「側弯症の検査って、病院で何をするの?」

「レントゲンは何回も撮って大丈夫?」

「病院に行く前に、自宅で確認できる方法はある?」

学校検診で側弯症の疑いを指摘された、あるいは家族の背中の左右差が気になって受診を考えている方にとって、検査の内容が分からないことは大きな不安の一つです。

結論から言うと、側弯症の確定診断に欠かせないのは、立った姿勢で撮影する全脊柱のX線(レントゲン)検査です。この1枚から、背骨の曲がりの角度(コブ角)や骨の成長の残り具合がわかり、治療方針が決まります。検査自体は痛みもなく、短時間で終わります。

この記事では、自宅でのセルフチェックから学校検診、整形外科での精密検査まで、側弯症の検査の流れと各検査でわかることを、公的機関と学会の情報にもとづいて解説します。

側弯症の検査は大きく3つの段階に分かれる

段階 場所 主な方法 目的
①セルフチェック 自宅 立位の観察、前屈テスト 変化に気づくきっかけ
②スクリーニング 学校検診

保健調査票、視診、前屈テスト、モアレ検査など

精密検査が必要な人のふるい分け

③精密検査・診断   整形外科 

診察、スコリオメーター、立位全脊柱X線、必要に応じMRIなど

確定診断と治療方針の決定

①②はあくまで「疑いがあるかどうか」を見つけるためのもので、側弯症かどうか、どの程度かを判断できるのは③の整形外科での検査だけです。

自宅でできる側弯症のセルフチェック 

日本側彎症学会も、早期発見のために家庭でのチェックを推奨しています。上半身は下着やキャミソールなど、体のラインが分かる服装で行いましょう。

まっすぐ立った状態でのチェック(4つのポイント)

1.肩の高さに左右差がないか

2.肩甲骨の高さや出っ張り方に左右差がないか

3.ウエストライン(腕と胴体の間の隙間)に左右差がないか

4.骨盤の高さに傾きがないか

前屈テスト(アダムステスト)

両足をそろえ、膝を伸ばしたまま両手を合わせてゆっくりおじぎをします。家族が後ろから、目線を背中の高さまで下げて観察し、背中や腰の片側だけが盛り上がっていないかを確認します。

この盛り上がり(肋骨隆起・腰部隆起)は、背骨のねじれ(回旋)を反映する所見であり、構築性側弯症を見つけるうえで最も重要なサインの一つです。一つでも当てはまる場合は、整形外科の受診をおすすめします。

学校検診での側弯症検査 

日本では、学校保健安全法施行規則の改正により、2016年4月から学校の定期健康診断で「運動器(脊柱・胸郭・四肢・骨・関節)」の検診が必須項目となりました。側弯症のチェックもこの中で行われています。

主な方法は、家庭で記入する保健調査票、学校医による視診と前屈テストです。地域によっては、背中の凹凸を縞模様で映し出すモアレ検査が併用されることもあります。

学校検診で「要精密検査」「整形外科受診をおすすめします」といった通知を受け取った場合は、できるだけ早めに整形外科を受診してください。

整形外科で行う側弯症の検査の流れ

1. 問診

いつ、どのように気づいたか、痛みやしびれの有無に加え、成長期のお子さんでは次のような点を確認します。

・最近1年間の身長の伸び

・初経の有無と時期(女子の場合)

・家族に側弯症の人がいるか

・出生時の状況や、これまでの病気・発達の経過

これらは、側弯症の原因の見極めと、今後どのくらい進行しやすいかを予測するための重要な情報です。母子健康手帳や成長の記録があれば持参すると役立ちます。

2. 視診・触診と前屈テスト、スコリオメーター測定

肩・肩甲骨・ウエスト・骨盤の左右差、体幹のずれ、皮膚の色素斑(カフェオレ斑)の有無などを確認します。前屈テストでは、スコリオメーターという傾斜計を背中に当てて、体幹のねじれの角度(体幹回旋角:ATR)を数値で測定します。

スコリオメーターは被ばくのない簡便な検査で、ATRがおおむね5〜7度以上の場合にX線検査で精査するのが一般的な目安とされています(Bunnell WP. J Bone Joint Surg Am. 1984;66(9):1381-1387.)。

3. 神経学的検査

手足の筋力、感覚、腱反射、腹壁反射などを確認します。側弯症の中には、脊髄空洞症や脊髄の係留など、神経の病気が原因となっているものがあり、それを見逃さないための大切な検査です。

4. 立位全脊柱X線(レントゲン)検査

側弯症の診断の中心となる検査です。立った状態で、首から骨盤までの背骨全体を正面(および側面)から撮影します。寝た状態では曲がりが小さく写るため、必ず立位で撮影します。

5. 必要に応じて行う追加検査(MRI・CTなど)

次のようなケースでは、MRIで脊髄の病気がないかを調べることがあります。

・胸椎のカーブが左凸(一般的な思春期特発性側弯症と逆向き)

・痛みが強い、夜間にも痛む

・神経学的検査で異常がある

・10歳未満で発症している、急速に進行している

また、生まれつきの椎骨の形の異常(先天性側弯症)が疑われる場合や手術を計画する場合には、CTで骨の立体的な形を確認します。

レントゲンでわかること

評価項目

わかること

コブ角(Cobb angle)

カーブの上下で最も傾いた椎骨同士がなす角度。10度以上で側弯症と診断し、重症度と治療方針の基準になる

カーブの型 胸椎・胸腰椎・腰椎のどこにカーブがあるか、カーブが1つか複数か
椎体の回旋 背骨のねじれの程度
Risser徴候(リッサーサイン)       骨盤の骨(腸骨)の成長線の状態から、骨の成熟度(成長の残り)を0〜5の6段階で評価。数字が小さいほど成長が残っており、進行リスクが高い
側面像(矢状面) 胸椎の後弯・腰椎の前弯など前後方向のバランス。成人の側弯症では特に重要
椎骨の形の異常 先天性側弯症の有無

コブ角は1948年にCobbによって提唱された計測法で、現在も世界共通の基準として使われています。なお、コブ角の測定には数度程度の誤差があるため、1回の数値よりも、同じ条件で撮影した画像の推移を見ることが重要です。

レントゲンの被ばくが心配な方へ

成長期の側弯症では、数か月ごとにX線検査を繰り返すため、被ばくを心配される保護者の方も少なくありません。

医療機関では、撮影範囲や条件を最適化する、X線を使わないスコリオメーターや体表面の3次元計測を併用して撮影回数を減らす、低線量で全身を撮影できる装置を導入するなど、被ばくを抑える工夫が進んでいます。気になる点は遠慮なく担当医に質問してください。一方で、必要な撮影を避けて進行を見逃すことのほうが、お子さんにとって不利益が大きいことも理解しておきたいポイントです。

検査結果と、その後の治療方針

結果(目安)

主な対応

コブ角10度未満 側弯症ではない、または経過をみる姿勢の問題
10〜20度程度 成長期は3〜6か月ごとの経過観察。必要に応じて運動療法
20〜25度以上(成長期) 進行の程度や骨成熟度により装具療法を検討
45〜50度以上 手術療法を検討

※実際の方針は、年齢・骨成熟度・カーブの型・進行速度などを総合して判断されます。

大人の側弯症の検査で重視されること

成人では、正面像のコブ角に加えて、側面像での前後のバランス(矢状面アライメント)が重視されます。骨盤の傾きや、体幹が前に傾いていないかといった指標は、腰痛や歩行のしにくさと深く関係しています。

また、下肢のしびれや間欠性跛行がある場合は脊柱管狭窄症などを調べるMRI、骨粗鬆症が疑われる場合は骨密度検査が行われることもあります。

受診先の選び方・費用・持ち物

・受診先…整形外科を受診します。立位全脊柱X線の撮影ができる医療機関か、側弯症を専門とする医師がいるかを事前に確認しておくと安心です

・費用…診察・X線検査は健康保険の対象です。お子さんの場合は、自治体の子ども医療費助成が適用されることが多いです

・持ち物…健康保険証(マイナ保険証)、医療証、学校検診の通知書や紹介状、母子健康手帳や成長の記録、過去にX線を撮影していればその画像

・服装…着替えやすい服装で。X線撮影では金属のついた下着やアクセサリーを外します

よくある質問

Q. 検査は痛いですか?時間はどれくらいかかりますか?

A. 痛みを伴う検査はありません。X線撮影は数分で終わり、待ち時間を含めても初診は1〜2時間程度が目安です。

Q. 側弯症の検査は何科に行けばいいですか?

A. 整形外科です。可能であれば、脊椎や側弯症を専門とする医師のいる医療機関をおすすめします。

Q. 一度異常なしと言われたら、もう検査は不要ですか?

A. 成長期は短期間で側弯が出現・進行することがあります。身長が伸びている間は、家庭でのセルフチェックを定期的に続けてください。

Q. 整骨院や整体で側弯症の検査はできますか?

A. X線撮影による診断ができるのは医療機関のみです。まずは整形外科で診断を受けてください。

まとめ

側弯症の検査は、自宅でのセルフチェック → 学校検診 → 整形外科での精密検査という流れで進みます。確定診断には立位全脊柱X線が欠かせず、コブ角・カーブの型・Risser徴候などから治療方針が決まります。

検査自体は痛みもなく短時間で終わります。セルフチェックで気になる点があったり、学校検診で指摘を受けたりした場合は、ためらわずに整形外科を受診してください。

参考文献・出典一覧

【学会・公的機関・専門組織】

・日本側彎症学会 側弯症TOWN「側弯症を早期に発見するためにはどうすれば良いのか?」
 https://www.sokuwan.jp/patient/disease/discovery.html

・日本整形外科学会 公式サイト
 https://www.joa.or.jp/

・文部科学省「学校保健安全法施行規則の一部改正等について」(運動器検診の必須化)
 https://www.mext.go.jp/

・SRS(Scoliosis Research Society)公式サイト
 https://www.srs.org/

【主要論文・ガイドライン】

・Cobb JR. "Outline for the study of scoliosis". Instr Course Lect. 1948;5:261-275.
(コブ角の計測法を提唱した原著)

・Risser JC. "The iliac apophysis: an invaluable sign in the management of scoliosis". Clin Orthop. 1958;11:111-119.
(腸骨骨端核による骨成熟度評価=Risser徴候の原著)

・Bunnell WP. "An objective criterion for scoliosis screening". J Bone Joint Surg Am. 1984;66(9):1381-1387.
(スコリオメーターによる体幹回旋角の測定とスクリーニング基準に関する研究)

・Negrini S, et al. "2016 SOSORT guidelines: orthopaedic and rehabilitation treatment of idiopathic scoliosis during growth". Scoliosis Spinal Disord. 2018;13:3.
(成長期特発性側弯症の評価・経過観察・治療に関する国際ガイドライン)

本記事は2026年9月時点の最新医学的エビデンスおよびSOSORT(国際側弯症保存療法学会)、日本側彎症学会等の公式見解に基づき作成されています。E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)基準に準拠した内容となっています。本記事で紹介したセルフチェックはスクリーニングを目的としたものであり、診断ではありません。検査の内容や頻度は、年齢・症状・医療機関によって異なります。側弯症の確定診断と治療方針の決定には、必ず整形外科専門医の診察を受けてください。本記事は医療行為に代わるものではありません。

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